ピロリ菌検査・除去
ピロリ菌とは、胃の粘膜上に宿る細菌です。正式名を「ヘリコバクター・ピロリ」といいます。日本人の感染率は高く、40歳以上の男女の50%以上に感染しているといわれ、胃の症状が全くない人でも、ピロリ菌が宿っていることがあります。
日本人の胃ガン患者は先進国の間では非常に多いのですが、ピロリ菌を撃退しておけば、発症率は急低下すると予測できます。
こんな場合はピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)の検査を
- お酒を飲むと胃の不調が翌日まで続く
- 脂っこいものを食べると胃の調子が・・・
- 胃薬を手放せない
- 昔、十二指腸潰瘍をやった
- 胃の病気で通院中だ
ピロリ菌がいると、胃炎や胃潰瘍が起こりやすいだけでなく、胃ガンの発生率が6倍に高まるという医学データもあります。
胃の健康を守る上では、「ピロリ菌をチェックして、もし宿っているのなら除菌する」というのが正統的な考え方です。
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)Q&A
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- なぜ最近になって、ピロリ菌が話題になったのですか?
- ピロリ菌は1983年まで発見されませんでした。胃の中は強い酸性なので、細菌が常駐できるとは思われていなかったのです。そのため、発見が遅れました。
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- 日本にピロリ菌が蔓延しているのはなぜですか?
- 他の先進国と比較すると日本にはピロリ菌に感染している人が非常に多いのは確かです。戦後しばらくの衛生事情が関係しているのでしょう。ピロリ菌は糞便中に排泄されますので、ナマ水を飲めるのと関係しているかもしれません。また、野菜の肥料に人糞を使っていたのも影響しているのでしょう。
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- ピロリ菌は胃の中にしかいないのですか?
- 腸にも生息できますが、腸には他の菌に邪魔されて十分に生育することができません。したがって、他の菌がいない胃の中で育つことになります。口腔内に出てきて歯垢の中に潜むこともあります。
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- 胃の中には他の菌はいないのですか?
- 結核菌とその類似菌が胃の中に生息することがありますが、それらとピロリ菌以外には常駐する菌は見つかっていません。
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- 胃の症状がないのにピロリ菌がいることはあるのですか?
- あります。胃の症状がまったくない人でも、ピロリ菌が宿っていることはしばしばです。「日ごろ胃は丈夫だったのに、突然胃ガンが出てきた」という話と連動させてください。
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- 私にピロリ菌は宿っているのでしょうか?ピロリ菌がいるかどうかはどのように調べるのですか?
- 病院に行って、尿素呼気試験や採血、胃カメラで調べることができます。また、ろ紙に染み込ませた血液から判定することも可能です。