風本真吾の健康談話

食欲抑制剤を使うマジンドールダイエットの回顧録

20年以上にわたってプライベートドクターシステムを運営し、経営者の健康管理指導を行ってきた風本真吾医師からのダイエット指導に関するメッセージです。

風本医師のダイエット指導から、たくさんのベストセラー著作が誕生しました。

経営者の健康管理指導であるプライベートドクターシステムを始めた平成4年の頃、私が直面した最初の課題が、ダイエットの指導でした。「体重管理は、健康管理の基本」ですから、依頼者の体重を減らしてあげられないようでは、健康管理指導を行っていると言えません。

しかし、ふと思いました。医学部では、体重を減らす指導、に関しては、「摂取カロリーと消費カロリーのバランス」のことしか、学ぶことはなく、実際に、指導するにあたってはどうすれば効果的か、どうすれば患者の意欲が高まるか、などは、マニュアル化されていないのです。だから、大学病院でも、医師は「コレステロールが高いですね。体重を落としてください」「血糖値が高めです。太っていますから、ダイエットに取り組んでください」というだけで、丁寧な指導は行いません。患者が細かい指導を望むと、医師は面倒くさがって、管理栄養士に依頼してしまいます。自ら、指導はしないのです。
「やせの大食い」や「デザートは別腹」などに対して、理屈だった説明も存在しません。つまり、ダイエット指導は医者の中では、まったく未熟状態なのです。

そこで、ダイエットに関する、私の研究活動が始まりました。

  • 「少し体重を落とせば、血糖値は改善するのに、体重を減らせない」
  • 「たった3kg落とすだけで膝の痛みはなくなるのに落とせない」
  • 「5kg増えたために、毎日の疲労感が強くなっているのに、元の体重に戻せない」

という体調管理上のことで、ダイエットしなければいけない人はたくさんいます。その人たちに適確な指導を行い、ダイエットに成功してもらうための研究です。
以後、二十数年の研究の結果、体重増減には明確な医学原理があり、日常のあらゆる体重増減現象に対して、学問的に理屈づけられることを知りました。それらを書物にしたところ、大変なベストセラーも生まれました。

体重増減現象の学問に関心がある人は、私が執筆した体重管理指導士の教科書を読んでほしいと思います。エステティシャンやトレーナーなど、依頼者にダイエットさせることを職業としている人は、絶対に知っておかなければいけない知識です。

医療用の食欲抑制剤マジンドール(商品名:サノレックス)

さて、実際に痩せさせるために抜群の威力を発揮したのが、医療用の食欲抑制剤です。診療現場には、太り過ぎて糖尿病や心臓病を発症している人を痩せさせる薬があるのです。その薬が認可されたのが、ちょうど平成4年の私がクリニックを開業してしばらくたった頃のことです。成分名をマジンドールと言います。(商品名:サノレックス)

「ほんとに効果があるのかなあ」と普通は思います。私もその効果を疑っていました。そんな矢先に、体重100kgを超えるある会員(当時63歳、新聞社社長)を迎えて、その薬(マジンドール)を試す機会を得たのです。
その会員とは、食欲抑制剤が認可される以前から一緒に食事することが頻繁にありました。だから、薬を使ったらどうなるかを以前と比較することができたのです。

薬を飲んでもらった上で、一緒に食事しました。たしかに、食べなくなります。目の前のごちそうに手が伸びないという感じです。いつもより饒舌にしゃべります。そして、水分をよくとるようになります。元気にしゃべるのだけど、なぜか、料理に手が伸びていきません。
「面白いものだなあ。確かに効いている。よし、たくさんの経験を積んで、この薬を利用する達人医師になってみるか」
と決心したものです。その人とは、ダイエット旅行などにも一緒に行ったりして、結局、20kgあまりほど減量することができました

以後、今に至るまで、24年間。あらゆる工夫を重ねて、このマジンドールの効果を最大に引き出す技術を研究し続けたのです。特に最初の3年間は、多くの人と一緒に食事しながら、食行動の様子をじっと観察しながら、工夫を繰り返したものです。

睡眠薬を内服すると眠くなるのと同じで、この薬「マジンドール」を内服すると自然に食べなくなります。だから、自然に体重が減っていきます。最初の10日で、まず2kg以上は落ちてしまいます。2kgの脂肪の塊は巨大です。あの手、この手を併用しながら、継続すると2~3か月で10~15kg以上の減量が容易です。

マジンドールには薬物耐性があり、薬がだんだんと効かなくなるのが問題です。これに対しては、良い対策を考えることができました(その方法は、受診者にのみ指導しています)。成分的に、「薬をやめられなくなる」という依存性が心配されますが、私が経験した2200人あまりの指導例では、依存性を出す人はいませんでした。ただし、指導手法を間違えると、精神的依存が現れてもおかしくありません。

副作用としては、喉が渇くこと、便が硬くなりやすいことが問題です。これに対しては、お茶の一種がいい対策になることを見出しました。

指導を進める上で、あるミネラルが有効であることも発見しました。このミネラルの併用で、マジンドールだけなら不可能と言えるほどの大減量も容易になったのです。

マジンドールは長期間続けるものではありません。最も優れた使い方は、短期間、1~3か月の「食生活のしつけなおし」の教育を兼ねる使い方です。単純に内服してもらうのではなく、実際の食行動の現象に対して、一緒に考え込み、タイミングをとらえて、体重増減の医学原理(体重管理指導士の教科書に記されたこと)を教育しながら、食生活をじっくりと再考してもらうのです。

目標達成後に、薬をやめていく手法が重要です。その手法も、完璧に研究し尽くしました。そして、最後に、リバウンドを防ぐ方法を教育します。
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とにかく加齢に伴い体重は増えてしまいます。

  • 「交通機関が発達して歩かなくなった」
  • 「調理技術が進歩し、食べ物がおいしくなった」
  • 「美味しさを追及して、料理への脂肪含有量が増えた」
  • 「思う存分食べるだけの収入が確保できた」
  • 「ゴルフでも、カート使用が増えて、歩かなくなった」
  • 「飲酒する機会が増えた」

など、言い訳にできる問題は多々あります。しかし、結局は、「食べ過ぎ」と「加齢に伴って消費エネルギーが減少すること」が大きな原因です。

このマジンドールのおかげで、ダイエットを求める人の望みをほぼ完全に叶えてあげることができるようになりました。健康管理指導のテクニックの一つです。たった一つの医薬品を徹底的に奥深く実践研究することの大切さを物語っているのです。

私は食欲抑制剤マジンドールの処方を受けられるの?医師が判定します

風本真吾医師に依頼して、コメント付きの判定文を作成してもらっています。あくまで、処方が可能かどうかの判定だけですので、実際の処方を希望する場合は、医療機関の受診が必要です。

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